救急看護プロバイダーコース(Emergency Nursing Provider:ENP)
受講申し込み 毎月15日〆切:翌月から学習開始
Ⅰ.背景
近年、認定看護師・専門看護師・診療看護師・特定行為研修修了者など、高度実践者の育成が進み、医師とのタスクシェア・タスクシフトも拡大している。一部の施設では RRT(Rapid Response Team:院内救急対応チーム) を配置し、急変対応の強化を図っているが、すべての施設で導入されているわけではない。また、RRTが配置されていても、急変の兆候を最前線で察知するのは病棟看護師であり、その判断力が患者の転帰を左右する。
院内のハリーコール分析では、蘇生リーダーナースが現場のマネジメントを適切に行えず、以下のような問題が指摘されている。
- 患者情報を適切に報告できない
- 医師の指示が重複し、人材の有効活用ができていない
- 必要物品の準備が遅れ、処置の遅延が発生している
また、急変の6~8時間前には何らかの兆候(呼吸・循環・意識障害)が出現していることが多く、24時間患者のそばにいる看護師がこれらを察知し、適切に対応する能力が求められる。しかし、現場の看護師全員が救急看護スキルを十分に備えているとは言えない。
このような課題を解決するため、CNLSは「救急看護プロバイダー(Emergency Nursing Provider:ENP)」の育成を通じ、臨床看護師が必要な救急看護スキルを確実に習得できる環境を提供する。
本コースでは、急変対応のマネジメント力、キラーシンプトムの早期発見能力、リーダーシップ、倫理調整、家族介入のスキルを強化し、各施設で「救急看護の質向上」と「患者の安全管理」を担うコアナースを育成する。
2025年より、本コースは毎月15日を申し込み締切とし、翌月から学習を開始できる仕組みを構築した。これにより、継続的かつ計画的に受講者がスキルを習得できる環境を提供し、臨床現場における救急看護の質向上をさらに推進する。
Ⅱ.対象、募集人数、教育目標
1.対象
①看護師経験3年目以上またはクリニカルラダーⅡ以上
②病棟や委員会などでリーダー経験のある方
③救急看護に興味・熱意のある方
※①②③の条件を満たしていることが望ましい。
※救急領域のスペシャリスト(NP,CNS,CN)は対象外
2.募集人数:5名/月ほど
3.GIO(General Instructional Objective):一般目標
☆救急現場における、患者家族のニーズにあった救急看護を実践できる
☆医療職者に対して、救急現場での看護実践を通し指導・教育的関わりができる
☆看護実践を振り返り、文献を用いて成果を示すことができる。
4.SBO(Specific behavioral Objectives):行動目標
・救急看護について説明できる。
・救急現場でのリーダーナースとして調整及び、救命技術・応急処置が説明できる。
・フィジカルアセスメント(呼吸・循環・意識・腹部)を説明できる。
・外傷看護、熱傷看護の概要を説明できる。
・危機的状況にある患者家族の心理状況のアセスメントおよび介入を説明できる。
・災害急性期の看護師の役割(トリアージを含め)を説明することができる
・キラーシンプトムを察知することができ、対応を説明できる。
・自己の看護実践を振り返り、文献を用いてまとめる事ができる。
Ⅲ.教育期間、教育内容、時間数、評価方法、認定証
1.学習期間:約3ヶ月間(すべてWEBで学習します)
※オリエンテーション当日、参加できなくても後日、動画配信で確認できます。
2.基礎科目:12時間(1時間を45分とする) ※()内は時間数
リーダーシップ(2)、心電図モニター(4)、インストラクショナルデザイン(2)、看護倫理(2)、文献検索・文献購読(2)
3.専門科目:24時間(1時間を45分とする) ※()内は時間数
救急看護(2)、フィジカルアセスメント(呼吸、循環、腹部、脳神経)各2時間、キラーシンプトム(急変前兆候)への対応(4)、外傷看護(2)、熱傷看護(2)、災害看護(2)、家族看護(2)、危機介入(2)
4.ケースレポート:6時間(1時間を45分とする) ※()内は時間数
ケースレポート(4)、ケースレポート発表(2)
※自施設での救急看護ケースを振り返り、プレゼンテーションを投稿する。
以下は例として学習開始期間を上げてます。学習期間は月初めから3か月間としてます。
学習開始(例) | 内容 | 教育手法など | 時間 | |
1 | 4/22(月) | オリエンテーション・救急看護について | Zoom or Moodle | 2時間 |
2 | 4/22(月) | 心停止回避①・② | Moodle | 4時間 |
3 | 4/29(月) | 心電図モニター | Moodle | 4時間 |
4 | 4/29(月) | 呼吸のフィジカルアセスメント | Moodle | 2時間 |
5 | 4/29(月) | 循環のフィジカルアセスメント | Moodle | 2時間 |
6 | 4/29(月) | 腹部のフィジカルアセスメント | Moodle | 2時間 |
7 | 4/29(月) | 脳神経系フィジカルアセスメント | Moodle | 2時間 |
8 | 5/13(月) | 外傷看護 | Moodle | 2時間 |
9 | 5/13(月) | 熱傷看護 | Moodle | 2時間 |
10 | 5/13(月) | 災害看護 | Moodle | 2時間 |
11 | 5/27(月) | 救急領域における家族看護 | Moodle | 2時間 |
12 | 5/27(月) | 危機介入 | Moodle | 2時間 |
13 | 6/10(月) | インストラクショナルデザイン | Moodle | 2時間 |
14 | 6/10(月) | リーダーシップ | Moodle | 2時間 |
15 | 6/10(月) | 看護倫理 | Moodle | 2時間 |
16 | 6/10(月) | 文献検索・文献購読 | Moodle | 2時間 |
6/17(月) | ケースレポート作成など | Moodle | 4時間 | |
7/21(日) | ケース発表 | Moodle | 2時間 |
5.評価方法
各科目の目標に応じた評価を行います。すべてインターネット経由(Moodle内)でテストを行います。
6.認定証
全科目評価基準を満たしたものに、救急看護プロバイダー(ENP:Emergency Nursing Provider)として認定し、認定証と認定ピンバッチを与えます。







(本人の同意を得て写真を掲載させていただいております。)
【受講後の感想】
Moodleは自分の好きな時間にいつでも何回でも見直す事が出来て、すごく良かった。
救急看護の基本的な事を学ぶことが出来た。
大変だったけど、面白かった。
臨床に活用していきたい。
クリティークが難しく時間がかかった。
学習内容に対して受講料金が安すぎる。
文献検索は苦戦した。 etc
ENP認定者一覧
取得年月日 | 所属 | 氏名 |
---|---|---|
2022年3月 | 小倉記念病院 | 尾池百花 |
2022年3月 | 小倉記念病院 | 小田綾乃 |
2022年3月 | 小倉記念病院 | 山内早紀 |
2022年3月 | 小倉記念病院 | 山田美和 |
2022年3月 | 小倉記念病院 | 吉田早玖 |
2022年9月 | 広島県 | – |
2022年9月 | 田川市立病院 | 岩下 哲也 |
2022年9月 | 静岡徳洲会病院 | 川地 輝幸 |
2022年9月 | 医療法人青仁会 池田病院 | 松元 悠磨 |
2022年10月 | 福岡県 | 匿名 |
2023年3月 | 小倉記念病院 | 木下 智子 |
2023年3月 | 小倉記念病院 | 西 優一郎 |
2023年3月 | 小倉記念病院 | 早川 歩乃佳 |
2023年3月 | 小倉記念病院 | 浦川 真衣 |
2023年3月 | ー | 富山瑞 |
2023年3月 | 宮崎県 | – |
2023年3月 | 長崎県 | – |
2023年3月 | 兵庫県 | – |
2023年3月 | 愛知県 | – |
2023年3月 | 広島県 | – |
2023年3月 | 広島県 | – |
2023年8月 | 大阪医科薬科大学病院 | 塚本 拓也 |
2023年8月 | 佐賀県 | – |
2023年8月 | 佐賀県 | – |
2023年8月 | 佐賀県 | – |
2023年8月 | 三重県 | – |
2023年8月 | 長崎県 | – |
2023年8月 | 兵庫県 | – |
2024年1月 | 勤医協中央病院 | 川村 洋史 |
2024年1月 | 熊本県 | – |
2024年1月 | 長崎県 | – |
2024年1月 | 埼玉県 | – |
2024年3月 | 小倉記念病院 | – |
2024年8月 | 小倉記念病院 | – |
2024年8月 | 北海道 | 藤田 麻美 |
2024年8月 | 北海道 | – |
2024年8月 | 北海道 | – |
2024年8月 | 熊本県 | – |
2024年8月 | 広島県 | – |
2024年8月 | 大分県 | – |
2024年8月 | 小倉記念病院 | – |
2024年8月 | 小倉記念病院 | – |
2024年8月 | 小倉記念病院 | – |
2024年8月 | 小倉記念病院 | – |
Ⅳ.費用について
受講料:15,000円
WEBにかかる通信費用・機材やテキスト代などは個人負担とします。
Moodle中心で学習を進めますので、PCやインターネット環境は各個人でご準備ください。
※資料は基本的に全科目こちらで準備します。
Ⅴ.受講申し込み
コース希望の方は下記よりお申し込みください。
受講申し込み ←↓受講申し込みをクリック または QRコードよりお申し込みください。

※毎月15日〆切とし、翌月よりコース開始となります
キャンセルポリシー
コース募集期間の入金後のキャンセルにつきましては、振込み手数料を引いた額を返金致しますので振込口座の指定をお願い致します。
コース開始7日前を過ぎての入金後のキャンセルにつきましては、運用上の都合で受講料の返金はできませんのでご了承下さい。
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Ⅵ.お問い合わせ
何がわからないことなどありましたら、お問い合わせ先まで遠慮なくご連絡ください。
【お問い合わせ先】
CNLS事務局 藤崎隆志(E-mail:takasihujisaki@yahoo.co.jp)